今日のテーマは神算です。
モデルは、李昌鍋九段です!
李昌鍋(イチャンホ)は、韓国出身、韓国国内戦優勝140回、世界戦優勝20回以上で、1990年に41連勝を達成、世界最強と言われたプロ棋士です。一番の特徴である形勢判断と終盤は神のような正確さのため神算と称されました。
囲碁の定石をおぼえるだけでなく、その後の地の数え方もわかると、いつもの定石を更に使いこなすことができますよ。
囲碁の目算について
『?』
と思われた方も多いでしょう
それでは、これからこの数え方について説明します。
当然ながら、正確には不確定地です。
あくまで、目安の地としてですのでご了承ください。
結論から言うと、この地は6目です。
この小目の石からまっすぐ地を囲ってみましょう
すると、6目の地ができます。
また、星や目外しについても、地には甘い反面、外への影響力があると見なして、同様の価値があると考えます。
このように、序盤では相場のラインを定めて計算します。
また、相場がわからないときは
最低ラインで数えます
囲碁の目算の練習
隅の形の派生系です。
それぞれ、何目でしょう?
右上 6目 左上10目 右下15目 左下20目
左上のシマリは、およそ10目と数えます。
黒からのハネツギが決まることを仮定して
このようになります
これをもとに、
ヒラキがひとつ加わると15目
両方ひらいていると20目と計算します
同様に星の価値も計算してみましょう
右上、左上は同じく6目と10目です。
地には甘い反面、外側への影響力があるため小目と同じ価値としてみます。
右下と左下は、どちらも同じで13目として数えます。
小目と同じように考えると、こうなります。
問題図の左下については、地には甘い反面、外側への影響力があるので右下と同じ13目の価値としてみます。
続いて、
有名な定石の地を数えてみましょう
①ツケ引き定石
ご存知、ツケ引き定石です。
この黒の地は、何目でしょうか?
このように、黒地は14目です。
②星の基本定石
18-3は黒白ともに打つ権利があるのでここでは
最低ラインにしたがって数えます。
このように、黒地は5目です。
③三々定石(1)
これもよくみますね。
では、白地を数えてみましょう
このように、白地は10目です。
④三々定石(2)
すこし白は薄くなりました。
地にはどれほど影響するでしょうか?
このように、白地は8目です。
⑤2間ヒラキ
これだって地です。
このように黒地は4目です。
囲碁の目算を極めるためには
これが世界を制した李昌鍋の思考法です
この考え方は、終盤で大いに活躍します
ぜひ、棋譜を並べながら練習してみてください。
李昌鍋さんの強みは、正解の出る分野で確実に正解を導いてきたことです。
それには、『日ごろから地道な積み重ねがあった』と、本人も言っています。
最初は難しいですが、少しずつ頑張りましょう。
実際にタイムを計りながら練習すると効果的です。
僕はスマホにタイマーをセットして、時間内に数え切るよう練習していました。
2週間も練習すれば、目算の正確性は格段に上がり、終局時にはどちらが何目勝手いるのかわかるようになりました。
僕が昔教えていた生徒さんたちも、目算練習をしてからかなり終盤の精度が上がったように感じていました。
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