今日は、囲碁のツケ引き定石についての新手研究です。
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結論から言うと、白は不満のないワカレになります。
では、白の応手をひとつずつ見ていきましょう!
目次
囲碁の新手研究!ツケヒキ定石の新しい試み
では、囲碁のつけ引き定石について、死んてが登場しているのでこの変化を詳しく研究していきましょう。
ツケヒキ定石の変化①コスミ
まずはこう打ちたくなります。
実際に、多くの人がこうして騙されてきました。
これから全面戦争を始めようという白ですが
黒には対応策があります。
ツケヒキ定石の変化①-1ツケ
黒は、最強に白を分断していきます。
この手が成立すると、白は苦しいですね。
次に下辺が危ないので何か打たないといけません
サガリが一番筋のよい手ですが・・・・
8までが黒の狙いです。
スミの死活は
ハネあり一号枡ですね。
この形は通常コウですが
外をつめて
白から打つと
ヨセコウです。
黒は隅が簡単に死なないため、気軽に打つことができます。
仮に取られても、序盤から白に手をかけさせて取らせれば他の部分で十分に元が取れます。
無条件では取られません。
攻め合いは黒勝ちです。
中手の攻め合いについては「【保存版】これでもう困らない!攻め合い手数のまとめ」をご覧ください。
ちなみに、外への脱出は難しいです。
これは8のブツカリがいい手で、白は脱出できません。
辛うじて脱出したところで
いいことがあるかどうかもわからないですね。
最初に戻って
白は、生きるだけなら生きれますが
黒が厚い上に後手
更にスミの味消しもあり、かなり損です。
ツケヒキ定石の変化①−2ケイマ
では、穏やかに打つと?
これに対して、黒は
あの新型定石がぴったりです。
これです
今でも流行ってるのかな(笑)
つづいて・・・
ここまでです。
互角の定石とされています。
一般の定石と比べて
この交換がわずかに黒得なので、黒良しです。
よって
白のコスミは失敗です。
ツケヒキ定石の変化②サガリ
これが、白の正着です。
ツケヒキ定石の変化②-1辺を開く
黒が右辺を開くと、
白は厚く、不満がありません。
黒はこのような工夫も考えられますが・・・
白も反発します。
やや白地が大きいようです。
途中、黒は抑えた瞬間
切られてしまうので伸びるよりありません。
このときだけ
抑えて乱戦に持ち込めますが
白は戻っていてわかりやすいです。
黒は後手で抑えたのと同じになりますね。
つまり、黒からのおさえは後手なのです。
スミの白の打ち方は他の場面でもよく出てきますね。
このように、白一手勝ちです。
ツケヒキ定石の類似系
よって、黒は下辺を受けることになるのですが
こちらの1子の動きを制限できれば白は大満足です。
サガリが来ている分黒地の損も大きいですねです。
このあと、黒には2つの選択肢がありますが
ツケヒキ定石の類似変化(1)外から利かす
白は受けていて十分です。
黒1子がはっきり持ち込みになっているので
白よしです。
ツケヒキ定石の類似変化(2)動き出し
白は中央が厚くなります。
黒は地で得しようとすればするほど
白のサガリが光るのでなかなか良い図ができません。
よって、サガリで黒の新手は失敗に終わります。
ここまで一生懸命、研究しましたが
水の泡になりました。
いくら有力図が作れても
一つ失敗図があれば失敗手になります。
その試行錯誤を経て、定石が誕生するのです。
とはいえ、状況しだいでは有力になり得るので
ぜひ試してくださいね!
以上、「囲碁の新手研究!ツケヒキ定石の新しい試み」でした!
